八・〇〇常念の小屋 九・〇〇常念頂上 九・三〇―一〇・四〇常念の小屋 一一・四〇横通岳 一・四〇大天井岳 三・四〇―四・〇〇常念の小屋 五・三〇常念乗越沢出合 九・三〇冷沢炭焼小屋
十二月二日 晴 八・三〇冷沢炭焼小屋 一一・三〇豊科
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日本アルプスといわれる山々には九月の終りにもなると、ときおりは雪がやってくる。しかしまだそれほど寒くないので、その後にくるであろう晴れた日に大部分は哀れにもはかなく消えてしまう。だが十月の半ばにもなって、日本アルプスの谷という谷が緋の衣に包まれると、山の頂きもまた日に日に白さを増してくる。そして十一月には木枯らしが吹き、一荒れごとに淋しい落葉の音もまれに、梢《こずえ》越しにははや雪が見え出してくるし、安曇野《あずみの》の村々には冬篭りの用意ができ、どの家にも暖い炬燵が仕切られてくる。ちょうどそのころ六甲山からも遥か彼方に黒々とした山波を越して真白い「氷ノ山」を見出すことができ、山友達からは今シーズン最初の一滑りを白馬や立山からもたらしてくる。もうこうなると山男の心は日本アルプスのどこかの谷か、山へと飛んでしまって、休暇でも残
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