ともあるが、さういふ萬一を僥倖しないでも、農家の具、漁家の具の中に、案外古さも良さもあるおもしろいものを發見することがあり、又僻村の店頭に案外の古さをもつ器物を拾ふことも出來るのである。
【銘※[#「※」は「「疑」のへんの部分+欠」、第3水準1−86−31、「款」の俗字、35−欄外]】
次ぎにいひたいことは銘※[#「※」は「「疑」のへんの部分+欠」、第3水準1−86−31、「款」の俗字、35−6]である。銘※[#「※」は「「疑」のへんの部分+欠」、第3水準1−86−31、「款」の俗字、35−6]は器の底部に又は胴に、又は箱に入れて個人作家のサインとして昔から尊ばれてゐる。この銘※[#「※」は「「疑」のへんの部分+欠」、第3水準1−86−31、「款」の俗字、35−8]は贋物が多く、有名な作家であればあるほど怪しげなものが多い。たゞ作家の銘※[#「※」は「「疑」のへんの部分+欠」、第3水準1−86−31、「款」の俗字、35−9]のみに惚れてゐると、飛んでもない古さも良さもないものを掴んでしまふことがある。だから銘※[#「※」は「「疑」のへんの部分+欠」、第3水準1−86−31、「款」の俗
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