やきもの讀本
小野賢一郎
−−
【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)それは茲《ここ》にいふやきものは
|:ルビの付いていない漢字とルビの付く漢字の境の記号
(例)又|胎土《きぢ》が
[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(数字は、JIS X 0213の面区点番号、底本のページと行数)
(例)「年表」[#「年表」省略]
/\:二倍の踊り字(「く」を縦に長くしたような形の繰り返し記号)
(例)ゾロ/\
*濁点付きの二倍の踊り字は「/″\」
※欄外の見出しは【】内に表記
−−
【やきものの歴史】
やきものゝ歴史は古い、考古學の範圍にはいつてゆくと際限がない、また私のよく話し得るところでない。しかし、やきものが或時代の尖端をいつたものであつて、やきものゝ技を知る人が「瓦博士」などの稱呼で尊敬されてゐた時代のあつたことは確かである。我々は小學校の歴史で、百濟から瓦博士の來たことなど聞いた記憶がある。それが、ずつと後になると時代の流れに乘つて、權力者の保護を受け、氣位高くゐられた時もあれば、一介の勞働者扱ひされて、山間の賤が伏屋に土とロクロと
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