立て通りでございましたら……あの、尿毒性とやら申すのでございましたら……」とお光はもうオロオロしている。
「尿毒性であると、よほどこれは危険で……お上さん、私は気安めを言うのはかえって不深切と思うから、本当のことを言って上げるが、もし尿毒性に違いないとすると、まずむずかしいものと思わねばなりませんぞ!」
「…………」
「とにかく、ほかの医者にも見ておもらいなさい、私ももう二三日経過を見て見るから」
「はい」
「今日から薬が少し変るから、そのつもりで」
「はい」
医者は帰った。お光は送り出しておいて、茶の間に帰るとそのままバッタリ長火鉢の前にくずおれたが、目は一杯に涙を湛《たた》えた。頬に流れ落ちる滴《しずく》を拭《ぬぐ》いもやらずに、頤《あご》を襟《えり》に埋めたまま、いつまでもいつまでもじッと考え込んでいたが、ふと二階の呻《うな》り声に気がついて、ようやく力ない体を起したのであった。が、階子段の下まで行くと、胸は迫って、涙はハラハラととめどなく堰《せ》き上《あ》ぐるので、顔を抑《おさ》えて火鉢の前へ引っ返したのである。
で、小僧を呼んで、「店は私が見てるからね、お前少し二階へ行っ
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