なような徴候が見えたから、あらかじめ御注意はしておいたのだが、今日のようじゃもう疑いなく尿毒性で……どうも尿毒性となると、普通の腎臓病と違ってきわめて危険な重症だから……どうです、お上《かみ》さん、もう一人誰かほかの医者にお見せなすったら。もしそれで、私の見立てが違っていたらこれに越したことはない」
二三日来急に容体の変って来た新造の病気を診察した後で、医者は二階から下りてこうお光に言ったのである。なるほど素人目《しろうとめ》にも、この二三日の容体はさすがに気遣《きづか》われたのであるが、日ごろ腎臓病なるものは必ず全治するものと妄信していたお光の、このゆゆしげな医者の言い草に、思わず色を変えて太胸《とむね》を突いた。
「まあ! じゃその尿毒性とやらになりますと、もうむずかしいんでございますか?」
「だが、私《わし》の見立て違いかも知れんから、も一人誰かにお見せなさい」
「はい、それは見せますにしましても、先生のお見立てではもう……」
「そうです。もう疑いなく尿毒性と診断したんです! しかしほかの医者は、どうまた違った意見があるかも分りません」
「それで何でございましょうか、先生のお見
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