貼《は》ってもらっていましたのよ。」
「それでどうしたんだね。」
「近いうち一度お伺いしようと思っていましたの。私瑠美子を仏英和の幼稚園へ入れようと思うんですけれど、あすこからではこの人には少し無理でしょうと思って……。咲子ちゃんどうしています。」
「泣いて困った。それに病気して……。君は酷《ひど》いじゃないか。僕が悪いにしても、出たきり何の沙汰《さた》もしないなんて。」
庸三はハンケチで目を拭《ふ》いた。葉子は少し横向きに坐って、編みものの手を動かしていた。
「でも随分大変だとは思うの。」
「やっと初まったばかりじゃないか。今に子供たちも仲よしになるよ。どうせそれは喧嘩《けんか》もするよ。」
「瑠美子も咲子さんの噂《うわさ》していますの。」
「家《うち》の子供だって、あんなにみんなで瑠美子を可愛《かわい》がっていたじゃないか。」
「貧しいながらも、私ここを自分の落着き場所として、勉強したいと思ってましたの。そして時々作品をもって、先生のところへ伺うことにするつもりでいたんですけれど、いけません。」
「駄目、駄目。君の過去を清算するつもりで、僕は正面を切ったんだから。」
「ここの主人
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