エミイル・ゾラの文学方法論
平林初之輔

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【テキスト中に現れる記号について】

《》:ルビ
(例)機構《メカニズム》を

[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(例)Literature[#「Literature」は底本では「Iiterature」]

/\:二倍の踊り字(「く」を縦に長くしたような形の繰り返し記号)
*濁点付きの二倍の踊り字は「/″\」
(例)さま/″\

〔〕:アクセント分解された欧文をかこむ
(例)自発性 〔Spontane'ite'〕 をもつてゐる
アクセント分解についての詳細は下記URLを参照してください
http://aozora.gr.jp/accent_separation.html
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 文学の方法論的研究が、近頃やうやく一部の人々の注意を、惹くやうになつて来た。このことは相当長期に亘る停滞時代を経てきた文学批評界に、恐らく劃時代的の活発な論議をまき起すやうになるだらう。片上伸氏は、既に二回までもこの問題について論議された。私はまだ遺憾ながら同氏の論文を読んでゐないが、伝へ聞くところによると同氏の論文は、マルクス主義的、即ち弁証
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