授の思い出」という短文の中で書いておいた。この訪問において私はアリストテレスの研究を勧められ、ガダマルというドクトルを紹介された。こうして私はガダマル氏の家に通ってアリストテレスを読んでもらうことになった。それは『形面上学[#「形面上学」はママ]』と『ニコマコス倫理学』との中からであった。ハイデッゲル教授のゼミナールでもアリストテレスの『自然学』がテキストに用いられた。なおそのゼミナールで使われた他の書物はフッサールの『論理学研究』であった。教授はフッサールの著書ではこの書物を『純粋現象学及び現象学的哲学考案』よりも重んじていられたようである。これは、一つの思想をその根源的な発現における関心から解釈しようとする教授の哲学的方法にもとづくものである。そんなわけで、私はまた教授の紹介でレーヴィット氏の家に通って、フッサールの『論理学研究』を講釈してもらった。レーヴィット氏は、後にマールブルク大学の講師となったが、ユダヤ人であるというので危険を感じ、日本に来て東北大学で教えていたが、ロックフェラー財団の援助によって、日米間の緊張を予感しつつこの春アメリカへ渡ってしまった。氏はそれ以前にやはり
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