商会から五千円の権利金を貰うことになったんだよ。……これは、正真正銘の本当だ。四月馬鹿じゃないから安心おし。お前の大嫌いな南京鼠のお蔭で、今度の日曜あたりには、伊豆の温泉へでも何処へでも遠出が出来ると云うわけさ。』
『いいん、いんいん、いんいん……』エミ子は文太郎君の胸に顔を埋めて、思いのたけ泣いてしまいました。
底本:「アンドロギュノスの裔」薔薇十字社
1970(昭和45)年9月1日初版発行
※底本は、物を数える際や地名などに用いる「ヶ」(区点番号5−86)を、大振りにつくっています。
入力:森下祐行
校正:もりみつじゅんじ、土屋隆
2008年10月22日作成
青空文庫作成ファイル:
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