ネることを疑ふにや。我にはかく迄似たる女の世にあらんとは信ぜられず。アヌンチヤタ[#「アヌンチヤタ」に傍線]はたしかに猶太をとめなり。我にチプリイ[#「チプリイ」に二重傍線]の酒を飮せし少女なり。少女は巣を立ちし「フヨニツクス」鳥の如く、かの穢《けがら》はしき猶太廓を出でつるなり。われ。そは信じ難き事なり。我も昔一たびかの女を見きと覺ゆ。若し其人ならば、猶太教徒にあらずして加特力教徒なること疑なし。汝も熟々《つく/″\》彼姿を見しならん。不幸なる猶太教徒の皆負へるカイン[#「カイン」に傍線](亞當《アダム》の子)が印記《しるし》は、一つとしてその面に呈《あらは》れたるを見ざりき。又その詞さへその聲さへ、猶太の民にあるまじきものなり。ベルナルドオ[#「ベルナルドオ」に傍線]よ。我心はアヌンチヤタ[#「アヌンチヤタ」に傍線]が妙音世界に遊びて、ほと/\歸ることを忘れたり。汝は彼少女に近づきたり。汝は彼少女ともの語せり。彼少女は何をか云ひし。彼少女も我等と同じくこよひの幸《さいはひ》を覺えたりしか。友。アントニオ[#「アントニオ」に傍線]よ。汝が感動せるさまこそ珍らしけれ。「ジエスヰタ」の學
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