@學校の規則には、詩賦は他人の助を藉《か》ることを允《ゆる》さずと記したり。されどいつも雨雲に蔽《おほ》はれたるハツバス・ダアダア[#「ハツバス・ダアダア」に傍線]が面に、些《ちと》の日光を見んと願ふものは、先づ草稿を出して閲を請ひ、自在に塗抹せしめずてはかなはず。大抵|原《もと》の語は、纔《わづか》にその半を存するのみなり。さて詩の拙《つたな》さは、すこしも始に殊ならず。その始に殊なるは、唯だその癖、その手段のみなるべし。斯く改めたる作、他日よそ人に譽めらるゝ時は、ハツバス・ダアダア[#「ハツバス・ダアダア」に傍線]は必ずおのれが刪潤《さんじゆん》せしを告ぐ。こたび讀むべき詩も、多く一たびハツバス・ダアダア[#「ハツバス・ダアダア」に傍線]が手を經たるが、ひとりベルナルドオ[#「ベルナルドオ」に傍線]が詩のみは、遂にその目に觸れざりき。
兎角する程にその日となりぬ。馬車は次第に學校の門に簇《むらが》りぬ。老僧官たちは、赤き法衣の裾を牽《ひ》きて式場に入り、美しき椅子に倚《よ》り給ひぬ。詩の題、その國語、その作者など列記したる刷ものは、來賓に頒《わか》たれぬ。ハツバス・ダアダア[#「
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