んなことを云つてしまふところだつた。若者は、陽を余りにまぶしく感じて、更に物々しく鞭を振つた。
「おーい。キヤベツがごろ/\転げ落ちてるよう。待つて呉れ/\!」
軒先で見送つてゐた父親は、突然大声で叫んだが、応へがないので、同じことを絶叫しながら一目散に追跡した。
底本:「牧野信一全集第四巻」筑摩書房
2002(平成14)年6月20日初版第1刷発行
底本の親本:「西部劇通信」春陽堂
1930(昭和5)年11月22日
初出:「文學時代 第二巻第七号(七月号)」新潮社
1930(昭和5)年7月1日発行
入力:宮元淳一
校正:砂場清隆
2008年3月3日作成
青空文庫作成ファイル:
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