や年齢なぞが出て来るのだ。それでなくとも、それからそれへの手づるはいくらでも出て来よう。僕は警察へ引っぱりこまれるとすぐ、水を飲ましてくれと言ってうんと飲んだ上に、さらに小便が出ると言って便所へ行って、まず第一にそれを破り棄てようと思ったのだった。が、その中にはいっている名刺や紙きれを破っている間に巡査に来られて、それを果すことができなかった。
 仕方がない。まだ少し早すぎるようだが、とにかくみんなの勧めに任して、偽名通りの名を言ってしまおう。僕はそうきめて、某国の某というものだと答えた。そして旅券や身元証明書は、ドイツ行きの許可証を貰うためにリヨンの警察本部にあずけてあると事実ありのままを言った。職業は新聞記者だ。主義はサンジカリズムだ。なぜ日本人だと紹介さしたと言うから、日本には長くいてその事情にも詳しいし、日本の話をするには日本人だと言った方が効果が多かろうと思ったからだと答えた。
 それで、リヨンの警察へ問い合せられてその実際が分り、本当になんでもなくって放免されるならそれもよし、そうでなくってこの上何とかされるならそれももう仕方がないと思った。

 一応取調べは終った。もう、
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