も、追放になったとは言うものの、僕がその近所にいた四、五日はまだ呑気にぶらぶらしていた。また、弁護士も、判決のあったあとで、「それじゃまた……」とか何とか呑気なことを言って、出て行ってしまった。
これが普通なのだとなれば、何も「即刻」なぞという言葉を真に受けて、あわてて出て行くこともない。いったんは、もう帰されたっていい、とも思い、またそう思ったので演説なんぞをやっても見たのだが、こうなるとまた未練が出て来る。
「うちからか、パリからか、どっちかから金の来次第、一つ逃げだしてやろうか。そしてこんどは、まったくの不合法《イルレガル》で、勝手に飛び廻ってやろうか。パリへも帰ろう。ドイツへも行こう。イタリアへも行こう。その他、行けるだけ行って見よう。」
僕はこう考えて、一晩ゆっくりとその計画に耽った。と言っても、別に面倒なことはない。かつてもそれを考えて、その方法をいろいろときめたことまでもあるのだ。要するに、少々の金さえあれば、らくに行けることなのだ。
僕はほとんどそうきめて、それからは毎日、半日か一日がかりのちょっとした遠出を試みて、警戒のあるなしをさらにたしかめようとした。
警
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