]のお蔭で、弁護士がしきりにそれを力説しましてね、お蔭で二カ年間の執行猶予になりましたよ。」
彼は嬉しそうにしかし皮肉に笑いながらはいって来て、僕の手を握った。そして、間もなくまたみんなは仮監から出されて、馬車で監獄へ送られた。
七
翌二十四日の朝、巡査に送られて裁判所の留置場へ行った。
「グラン・サロン(大客室《だいきゃくま》)へ!」
と言われたので、どんなサロンかと思って巡査について行くと、前にいた留置場のそばの、やはりそこと同じような鉄の扉をがちゃがちゃと開けて押しこまれた。
なるほど大広間には違いない。椅子をならべて演説会場にしても、五百や六百の人間はらくにはいれそうな広さだ。昔は、この裁判所は、そのそばの警視庁などと一緒に、何とか王の宮殿だったのだそうだから、その頃の何かの大広間なのだろう。床はたたきになっているが、そこに大理石の大きな円柱が三、四本立っていて、天井なんぞもずいぶん立派なものだ。はいって見ると、あっちにもこっちにも、五、六人乃至七、八人ずつかたまって、何かおしゃべりしている。僕はその一団の、少し気のきいた風をした若い連中のところへ近づいて行
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