話した。これは、そこに立ち会った人達がみんな非常に憤慨して話して、病院へなんとか掛合わなければならんなぞと言っていたが、父は悲痛な顔をしながら「いや、済んだことはもう仕方がない」と一人あきらめていた。

 そんなお通夜が二晩か三晩続いて、大阪にいたお祖母さん(母の母)と僕のすぐ妹の春とが到着するとすぐ、葬式が出た。
 ちょうど新発田の町のほとんど端から端までの一番賑やかな大通りを通って、僕が位牌を持たせられて、宝光寺という旧藩主の菩提寺まで練って行った。新発田にもう十幾年もいて、それに母はそとへ出ると新発田言葉で大きな声で会う人ごとに挨拶して歩くというほどだったので、見送りの人もずいぶん多かった。そしてほとんど通りの町じゅうの人がそとへ出て見送ってくれた。
「あんなご立派なお葬式はまだ見たことがありません。」
 と言って、三の町のお嬶なぞは今でもまだ、その人並すぐれた小さなからだを揺すりながら、おかめのような顔を皺くちゃにして自慢にしている。
 葬式が済んでから、母の棺を六人ばかりの人足にかつがして、僕と弟の伸とが引っついて、五十公野山という僕等がよく遊びに行った小さな山の奥の方へ火葬
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