あったか、それともその両方であったかを読んだ。また、金子馬治の『最近心理学』という心理学史のようなものも読んだ、そしてついでに、同じ早稲田から出ている哲学の講義のようないろんなものも読んだ。
小野寺はまた僕に仏文のルボン著『民衆心理』というのは面白い本だから読めと言って勧めた。それも僕は、字引を引き引きしかもとうとう碌に分らないながらも読んでしまった。
学習院は欠員なしでだめ、暁星中学校もだめとあって、その四月に、僕はあとたった一つ残っている成城中学校へ試験を受けに行った。が、願書を出す時には外国語をフランス語として出して受けつけたのが、いよいよ試験の日になって「こんどの五年にはほかにフランス語の生徒がないから」というので無駄に帰されてしまった。
そして僕は九月まで待って、どこか英語の中学校の試験を受けなければならないはめになった。それで僕は急に英語の勉強を始めた。そしてユニオン読本の四が読めさえすればどこへでもはいれると聞いて、ほかの学科の方はよして、そのユニオンの四を近所の何とかいう英語の先生のところへ教わりに行った。もう幾年かまるで英語の本をのぞいて見なかったので、初めか
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