р普@Pain.――De la Commune a l'Anarchie.――Le Socialisme en Danger.〕 三冊とも赤い表紙の本だ。それから若宮に「ノヴィコー」の本を借りて来てくれ。ノヴィコーと言えばわかる。さよなら。
*
堀保子宛・明治四十一年三月二十二日
少しも手紙が来ないから、どうしたのかと思って心配していたが、はたしてまた病気だそうだね。一体どこが悪いのか。雪の日に市ヶ谷へ行ったからだというが※[#始め二重括弧、1−2−54]二、三人の仲間の出獄を迎いに※[#終わり二重括弧、1−2−55]重い風邪にでもかかったのか。それともまた、他の病気でも出たのか。少しも様子が分らないものだから、いろいろと気にかかる。そしてその後はどうなのか。もし相変らず悪いのなら、六日にはわざわざ迎いにまで来なくともいいから、それよりは大事にして養生していてくれ。
僕も十日ばかり前に湯の中で脳貧血を起して、その後とかくに気分が勝れない。たぶん栄養と運動との不足なところへ、あまり読み過ぎたり書き過ぎたりしたせいだろうと思う。書物を読み出すとすぐに眼が眩んで来る。頭が痛くなる。
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