るようだった。
「さきもお話した通り、愛人同士が手を繋ぐ、一対一の対応というのは平面上のことだったのですがね。これがいろいろに発展して、立体上にも同様に手を繋ぎ得る対応があると考えられるようになってからは、立体と平面との区別がっかない混乱を惹き起したのですが、その後になって今度は、ヒルベルトという大家が出て来たのですよ。この人は、平面とか立体とかの次元を比較するのに、前のカントルのように一対一の手を繋ぐ対応を考えるのを中止して、先ず平面と立体とが連続したものとして、つまり、陸と海とが口をつけた港港を行くように、そこの口をつけた連続ということを中心に、考えを発展させたのですね。そうすると、一枚の紙を無限に連続させて切るためには、どんな切り方をすれば良いかということが、一番の難しい、また新しい問題になって来たのですよ。要するにその切り方の形が幣帛と同じになって来ているところが、今仰言たようなことになっているんじゃないかと、こうまア私は思われますがね。しかし一寸不思議だな。数学者たちは宇宙の姿をメビウスの帯と称して、紙の形で描いておりますが、なるほどそのメビウスの帯は、幣帛に似ていますよ。わ
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