子の家との結納もすませた四日目で、駅へは母と幸子とが送りに来た。あれほど一緒に行きたいと云った幸子も、このときは、一言もそれを云い出さずに留守居を我慢したのも、行くさきに千鶴子兄弟のいることを察した兄への同情であった。矢代は京都へは九州からの帰りに寄りたかったが、間もなく欧洲へ出発するという由吉の京都勉強のため、彼と一緒に千鶴子と槙三とが昨日東京を発って、途中伊勢の山田で一泊している筈だった。自然に四人は京都で落ち合う順序になっていたが、それも矢代から云い出したことではなく、出発まであまり日数のない由吉から云い始めたこととて、矢代ひとり日を狂わすことは出来なかった。また京都へは、由吉一行のみならず、塩野や佐佐、その他須磨の夫人のもとへ行く東野も、前後して来る模様もあった。
「あなたのお手紙のことなど、兄にも話しましたら、兄も心配そうに考えておりましたが、それでは僕と一足さきに、山田へお参りに行こうよと、そんなに云ってくれました。」
 と、千鶴子の手紙にもあって、矢代は、磊落な由吉に似ず適当なその注意に、自分が三人より日を遅らせて行くことも、これで有意義になったと思った。
 父の骨を小さ
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