針金《はりがね》の結《むす》び目《め》が虹《にじ》の中《なか》で蝶々《ちょうちょう》のように舞《ま》い続《つづ》けた。私達《わたしたち》は一《ひと》つの虹《にじ》を突《つ》き抜《ぬ》けるとまた新《あたら》しい虹《にじ》に襲《おそ》われた。それは一《ひと》つの連《つらな》った虹《にじ》であろうか、群生《ぐんせい》した虹《にじ》であろうか、合戦《かっせん》するかのように煌《うご》めく虹《にじ》の足《あし》もとにひれ伏《ふ》して私《わたし》とリカ子《こ》とはまた再《ふたた》び結婚《けっこん》をしたのである。
入力者注
・「鳥」は、昭和五(1930)年二月『改造』に発表。同年四月新潮社『高架線』(「新興芸術派叢書」)に初収。
・河出書房新社『定本 横光利一全集 第三巻』(昭和五十六年刊)を底本とした。
・旧かなづかいは現代かなづかいに、旧字体は新字体に改めた。
・「日日」など漢字の繰り返しは「日々」などと改めた。
・「ヰ」は「ウィ」とした。
・以下の漢字はひらがなに改めた。
云う→いう、此の→この、了う→しまう、於ける→おける、夫々→それぞれ、其→その、然も→しかも、於て→おいて
・底本
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