し彼は鴨田の解散説に賛成して立ったわけではなかった。
「もう少し待って下さい。先生は必ず帰って来られます」
 須永は叫んだ。
「いや、帰りません」
 鴨田は尚《なお》も云った。
「それでは――」と須永は決心をして云った。「先生の代りに僕が拝見しますから、このタンクを開けて下さい」
「それはこっちでお断《ことわ》りします」
 憎々《にくにく》しい鴨田の声に、須永が尚も懸命に争っている裡《うち》に、いつの間に開いたか、入口の扉《ドア》が開かれ、そこには此の場の光景《ありさま》を微笑《ほほえ》ましげに眺めている帆村の姿があった。
「皆さん大変お待たせをしました」と挨拶《あいさつ》をした後で、「おや蟒どもは皆、退場いたしましたね、では今度は私が退場するか、それとも鴨田さんが退場なさるか、どっちかの番になりました。ではどうか、あれを開いていただきましょう、鴨田さん」
「……」鴨田は黙々《もくもく》として第一のタンクの傍へ寄り、スパナーで六角の締め金を一つ一つガタンガタンと外《はず》していった。一同は鴨田の背後から首をさし伸べて、さて何が現れることかと、唾を呑みこんだ。
「ガチャリ!」
 と音がし
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