遊星植民説
海野十三

−−
【テキスト中に現れる記号について】

《》:ルビ
(例)有名な変《かわ》り者《もの》

|:ルビの付いていない漢字とルビの付く漢字の境の記号
(例)三階|木綿類《もめんるい》御座います。

[#]:入力者注 主に傍点の位置の指定
(例)あの[#「あの」に傍点]人との結婚式
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「編集長、ではもう外に伺《うかが》ってゆくことは御座いませんネ」
「まアそんなところだね。とにかく相手は学界でも特に有名な変《かわ》り者《もの》なんだから、君の美貌《びぼう》と、例のサービスとを武器として、なんとか記事にしてきて貰いたい。その成績によっては、君の常々《つねづね》欲しいと云っておったロードスターを購《か》ってやらんものでもない」
「アラ、きっと御約束しましたワ。ロードスターを買って下されば、あの[#「あの」に傍点]人との結婚式を半年も早めることができるんですの、まア嬉しい」
「嬉しがるのは後にして、一刻も早くぶつかって来給え。はイ、円《えん》タク代が五十銭!」
     *   *   *
「ゴーゴンゾラ博士の研究室は何階ですの」
「第三十八階!」
「そこまで、やっ
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