ートルほどゆくとそこに円い鉄壁があって、もはや前進が許されなくなった。残念にも空気管はそこで端を閉じているのであった。
「行き停《どま》りか――」
 帆村は吐きだすように云った。これではもう仕方がない、でも空気は冷え冷えと彼の頬を掠《かす》めている。それを思うと、まだ外に抜け道があるに違いない。彼は管の中に腹匍《はらば》いになったまま、ソロリソロリと後退を始めた。そしてすこし下っては、左右上下の天井を懐中電灯で照らし注意深い観察をしては、またすこし身体を後退させていった。彼は次第次第に沈着《ちんちゃく》さを取返してくるのを自覚した。すると遂に彼の予期したものにぶつかった。
「ああ、こんなところに、縦孔《たてあな》があった!」
 縦孔! それはさっき通り過ぎたところに違いなかったのだけれども、その時は慌ててしまって、ついうかうかと通り過ぎたものらしかった。――天井に同じ位の大きさの丸い孔がポカリと開いているのを発見したのであった。
 帆村はその天窓のような孔に顔を入れて、懐中電灯の光を上方に向けてみた。真黒な鉄管は煙突のようにズーッと上に抜けていた。
「こいつを登ってゆこう!」
 と、咄
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