《まも》って、急行で引っかえして来たのでありました。
博士も黒田警官も、殆んど死人のように見えましたが、博士の用意してあった回生薬《かいせいやく》のお蔭で、極《ご》く僅《わず》かの時間に、メキメキと元気を恢復《かいふく》することが出来たのだそうです。
この不思議な話を聞いて、私はもう寝ているわけにはゆかなくなりました。そして皆《みんな》の停《と》めるのも聞かず、ガバと床の上に、起き直りました。
室の向うは、博士の研究室です。なんだかモーターがブルンブルンと廻っているような音も聞え、ポスポスという喞筒《ポンプ》らしい音もします。イヤに騒々《そうぞう》しいので、私は眉《まゆ》を顰《ひそ》めました。
「だから無理だよ。もっと寝ていなさい」と兄はやさしく云いました。
「イヤ身体はいいのです。もう大丈夫。――それよりも向うの部屋で、一体なにが始まっているんですか」
「はッはッ、とうとう嗅《か》ぎつけたネ」と兄は笑いながら、「あれはネ、たいへんな実験が始まっているのだ」
「大変て、どんな実験ですか」
「実はルナ・アミーバーを一匹|掴《つかま》えたんだ。そいつは、この門の近くの沼に浮いているの
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