。はっと思う瞬間だったが、水兵はおどろいてとびのくなり、挙手の敬礼をして走りさった。
だが、油断は大敵であった。
細心の注意をもって、川上機関大尉は、うす暗い廊下を奥へ進んでゆく。彼の目的は、一たいどこにあるのであろうか。
いうまでもなく、爆弾庫を狙っているのである。小脇に抱えている投下爆弾を、爆弾庫になげこんで、一挙にして飛行島を破壊し海底に沈めてしまおうというのであった。
なんという破天荒の計画であろう。またなんという大胆な行動であろう。
爆弾庫の口が、やっと見えた。
川上機関大尉は、さあもう一息だとばかり、爆弾を小脇にしっかり抱えて、つつーっと小足早に駈けだした。
「待て!」
いきなり後から、川上機関大尉の肩をつかんだ者がある。
ふりはなして、走ろうとすると、また肩をつかまれた。
「待て! 怪しい奴だ」
大力でもって、川上はずるずるとひきよせられた。
誰? ふりかえると、フランク大尉であった。
「あ、貴様、まだ生きていたのか。そんな恰好をしていても俺はだまされないぞ」
「えい、放せ」
「放してたまるか。そこに抱いているのは爆弾ではないか。おい、それをどうする気
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