にピストルの引金をひいた。
印度人の魂ぎる悲鳴――空をつかんで、鉄板の上に倒れた。
「あ、仲間を殺したな。それ」
残りの印度人は、鬨《とき》の声をあげて、うわーっととびだしてくる。
だーん、だーん。
フランク大尉は、電灯の光に見える敵を夢中で射撃する。
飛道具をもたぬ印度人は、かわいそうなほど、ばたばた倒れる。気の毒にも、みんなフランク大尉の弾の犠牲になるかと思われた。そのとき――
がちゃーん。
電灯が消えた。誰か電灯にスパンナーをなげつけた者がある。またつづいて、電灯はがちゃんと消える。
室内は暗黒となった。
エンジンを操作しながら、川上機関大尉の情《なさけ》の早業だったのだ。
実をいえば、第四エンジン係のゼリー中尉以下がぶっ倒れたのも、川上機関大尉のやったことであった。彼は、万一の用にもと肌身はなさずつけていた、ある無色無臭の毒瓦斯を室内に放ったのであった。
フランク大尉に、三十六基のエンジンの仕様書をさがして持ってくるようにと、副官の声色を使って電話をかけたのも、これまた川上機関大尉であった。
それからまた印度人の脱獄も、川上機関大尉が手を貸したのであった
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