た。
それにしても、いつもここにいる部員たち、殊に、彼が最も信頼しているケント兵曹は、今どこへ行って、何をしているのか。
彼は、飛行島にとって最も恐るべきことが、目前に起っていることを感じると、最早ためらうべき時でないと、ずっしりと重いピストルを握りなおして、東洋人の頭にぴたりと銃口を向けた。
「こら」その声はふるえを帯びていた。
「貴様は何者だ。命が惜しかったら、いまから十かぞえる間に姓名を名のれ。その間に名のらなかったら、おれは機関部第二分隊長の実力をもって、貴様を射殺する」
ピストルを握ったフランク分隊長の右手は、わなわなとふるえていた。
いうまでもなく、この東洋人こそ、われらの大勇士、川上機関大尉の変装姿であったのだ。
川上機関大尉現る!
おお川上機関大尉!
どこにどうしていたのか、川上機関大尉は、再び、われらの前に現れたのだ。
そもそも飛行島の秘密を探る命令が川上大尉にくだったのは、もちろん彼が、飛行島を動かすエンジンなどの諸機械にくわしいところを見こまれたからであるが、しかし理由はただそれだけではない。彼の鋭い頭の働きと、底知れぬ大胆さと、そして
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