通り片づきましてございます」
「ふーん、片づいたか、一通り?」
と、腹の立っているところを皮肉の一言でやっとおさえつけ、
「――で、結果はどうなったか」
「はい、ほんとのカワカミと思われる者を選びだしましたから、閣下に見ていただこうと思います。おーい、こっちへ連れてこい」
とスミス中尉が、隣室に向かって叫べば、
「おう、――」
とこたえて、大勢の試験委員が縄尻をとって引立ててきたのは、後手にくくられた七名の東洋人!
「なあんだ、この中のどれがカワカミか」
と、リット少将は呆れた。
スミス中尉は、澄ましたもので、
「ここまでは、カワカミらしき者を選りだしましたが、これ以上区別がつきません。あとは閣下のお智恵によりまして、御判別をあおぎたいと考えます」
スミス中尉は、今まで数回川上機関大尉に出くわしているのであるが、いつも巧みな変装姿だったので、素顔を知らない。事実、見分けがつきかねているのだった。
なるほど、どれも、見れば見るほど、この間の硝子屋によく似ている。
「なんじゃ、わしにこの七名の中から、本物のカワカミを選びだせというのか」
リット少将とて、同じことであった。
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