ミを引張ってきたんだ」
「に、偽物? じょ、冗談はよしてください」
 と印度人は顔を真赤に染めて、
「わしの引張ってきたのが本物のカワカミでなけりゃ、この飛行島には本物のカワカミは一人もいないってことですよ」
「じゃあ、どこから引張ってきたか、早くいえ」
「いいですかね。わしは今日、鋼鉄宮殿の下で昼寝をしていたんですよ。そこへがらがらがらどしーんです。びっくりして上を見ると、窓硝子がめちゃめちゃにこわれて、一人の男――つまりあのカワカミが――とびだしてきたんです。これが二万ポンドの懸賞犯人とは、わしも凄い運につきあたったものだと思い、すぐさま追いかけましたよ、そうして大格闘の末、やっと捕らえたんです。さあ、これだけいえば、いくらなんでもお分かりになったでしょう」
 と、印度人は眼をぎょろつかせて、べらべらとしゃべりたてた。
「よし! それだけいえばよく分かるよ。この太い大法螺《おおぼら》ふきめ。おい、警備隊員、こいつの背中に鞭を百ばかりくれて、甲板から海中へつきおとせ」
「なにをいうんです。いまいったとおり、あれが本物のカワカミ……」
「だまれ。この大うそつきめ。貴様はカワカミが窓から
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