らめかしてとびこんできた。
「杉田、起きあがっちゃいかんぞ!」
と、川上大尉は大声で叫んで室の真中に仁王立ちとなった。彼の手には、窓硝子を挟んできた二枚の板片が握られているばかりで、他に弾丸や銃剣をふせぐべき道具はなに一つもちあわしていない。
ああわれらの大勇士川上機関大尉の運命やいかに?
離れ業
われ等の大勇士川上機関大尉が危い!
重大命令をうけて秘密の飛行島に忍びこみ、幾度か危い目に遭いながらも、今までは武運にめぐまれて、どうにかきりぬけて来た彼――その彼にも最後の日はついに来たのか。思えば無念ではないか。
あと二日で、飛行島は、試運転をやろうというのである。そして、どこかに隠されてある二十インチ砲が、大空にむっくりと恐しい姿を現すところが見られるというのである。
わが日東帝国のため、いよいよこれから本当の腕をふるって貰わねばならぬという時、部下思いの川上機関大尉は、杉田二等水兵を見舞ったばかりに、変装を見破られてしまったのである。
飛行島建設団長リット少将と警備隊員は、彼を、ぐるりと取りまいて銃口をつきつけた。
機関大尉は、とっさに強敵スミス中尉を、
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