涙をのんで、数隻の潜水艦に乗って、太青洋に彷徨《さすら》い出たのであった。
その潜水艦は、太青洋の某無人島にある潜水艦根拠地に一旦落ちついたのであった。
それから後、この悲憤の戦士たちは、非常な欠乏に耐えつつも、心を一に合して、遠大なるイネ帝国の再建にとりかかったのであった。
彼等戦士の中には、軍人もあれば、国宝的技術者もいた。その合作によって三十年後の今日彼等はついに一大潜水飛行艦隊を持つことに成功したのであった。そして丁度《ちょうど》二、〇〇〇年を迎えて、敢然立って、太青洋の制覇と、イネ帝国再建の戦を起したというわけだった。
三十年後の今日、彼等の根拠地は、もはや一無人島ではなかった。太青洋の丁度真ん中に近いひろびろとした海底の下に、どこからも窺《うかが》うことの出来ない海底国があるが、これが今日のイネ帝国の首都であり、また軍事根拠地であった。
二つの遠征軍が編制された。その一つは、先に、アカグマ国イネ州と名づけられた元の祖国領地へ攻め入って、まず第一岬要塞を占領して旗をあげた。
もう一隊は、今こうして、東へ進み、キンギン国の咽喉輪《のどわ》を、しっかりつかんでしまった
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