数百隻が、キンギン国の領海に向けて攻めこんできたが、この潜水艦こそ、只の潜水艦ではなかったのだ。実は、おそるべき性能をもった潜水飛行艦だったのである。
監視哨からの無電報告が、一つとして、本部に届かなかったのは、鳩便がつたえてきたとおり敵軍が無電通信を妨害するため空中|擾乱《じょうらん》を起す電波を発明したのにちがいない。
ラック大将は、もうその場に居たたまらないという風に、椅子から立ち上った。
「こう易々《やすやす》と、敵軍のため、自国領土内へ侵入されるなんて、予想もしなかったことだ。わがスパイ局の連中は、一体なにをしていたのだろう。アカグマ国に、こうした優秀な艦艇がありそしてわがキンギン国へ攻めこむほどの積極作戦があるとは、これまでに一度も報告に接していない。全く、皆、なっていない!」
このとき、一人の参謀が、大将の前に、すすみ出て、
「閣下。監視哨からの電話報告が入りました。敵機は、いよいよ着陸を始めたそうであります。その地点は、八四二区です。その真下には、このマイカ大要塞の発電所があるのですが、敵は、それを考えに入れているのであるかどうか、判明しませんが、とにかく気がかり
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