於て、帰港を決意せるも、何時《いつ》如何《いか》なる事態に遭遇するやも量《はか》られざる次第なり”
 勇敢なるこの潜水艦長の、死の帰還がなければ、キンギン国渡洋進攻艦隊の運命についてはついに知られる日がなかったであろう。
 それにしても、かの恐るべき爆薬床とは、どんなものであろう。また、何者が、そのような仕掛を作って置いたのであろうか。太青洋の海上海中海底について、あらゆることを調べつくしているはずのキンギン国の海軍にとって、これはまた、意外にも意外なる敵の作戦施設であった。


   陰謀《いんぼう》

 アカグマ国イネ州の大総督スターベアは、非常に昂奮していた。彼は、動物園のライオンのように、部屋の中を、あっちへいったり、こっちへきたり、いらいらと歩きまわっている。
「ああ、わからん。どうもわからん」
 部屋の一隅《いちぐう》には、秘密警察隊の司令官ハヤブサが、身の置きどころもないような極《きま》り悪そうな顔で、頭を下げていた。
「ああ、わからん、どうもわからん」
 スターベア大総督のこえは、だんだん大きくなっていった。
「わが、第一岬要塞は、依然として、敵に占領されている。しかる
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