なく、海底|突堤《とってい》の傍に達しますよ」
 その怪艦は、まるで大病人のように、ぐわーっと進むかと思えば、また急にスピードをおとして、艦体をぐらぐらと揺るがせた。停るのかと見ていると、これがまた、俄《にわか》にスピードをあげて、妙な曲線を描いた航跡をのこして前進するのであった。
「はてな。あの怪潜水艦は、なにを考えているのであろうか」
「いや、考えているのじゃない。あの怪潜水艦は、居睡《いねむ》りをしているんだ」
 居睡りをしている?
 そうかもしれない。そのうち、怪艦は、また猛烈な勢いで、水中を航進していったが、あわやと思ううちに、艦首を、はげしく、海底突堤にぶっつけてしまった。
「あっ、無茶なことをやる!」
「まるで、自殺をはかったような恰好だ!」
 叩きつけられた艦首は大きく凹《へこ》んでしまった。そして、その間から、大きな泡《あわ》が、ぶくぶくとふきだした。
「あっ、怪艦は、損傷したぞ」
「早く、傍へいってみろ」
 怪艦は、こっちへ向って、戦闘する意志がないことが、ようやく確《たしか》となったので、哨戒線の兵員は、潜水服に身を固め、突堤にのりあげている怪艦に近づいた。
 彼
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