きまったのであった。しかし彼は、べつに顔色をかえるでもなし、にこにこして、リント少将のことばを、きいていた。
 それから沖島は衛兵にまもられて、監房につれていかれた。
 監房は、氷の中にあった。つまり、氷を下へ掘って、氷の地下室が出来ている。そこに、氷の監房がつくられてあった。
 監房の扉は、木でこしらえてあった。のぞき窓も、やはり木で、くみたててあった。氷と木材との合作《がっさく》になる監房であった。
 沖島速夫は、このふしぎな監房の中に、押しこめられたのであった。
 なかは、いたって、せまい、やっと、二メートル平方ぐらいであった。
 空気ぬき兼《けん》明《あか》りとりの天窓が、天井に空いていた。
 この監房は、ふしぎに寒くない。氷の中にとじこめられているのだから、冷蔵庫の中に入っているようなもので、さぞ寒かろうと思ったのに、かえって温い感じがしたのである。
 沖島は、缶詰をいれてきたらしい箱のうえに、腰をおろした。彼はべつに悲しんでいる様子もなかった。
「さあ、ここですこしねむるかな」
 彼は、腰をかけたままいねむりをはじめた。どこまで大胆な男であろう。
 しばらくねむった。そのう
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