大困難を克服しまして、この貴重なる地底戦車を閣下のおられるところまで、持ってこなければならんと大決心しまして、パイ軍曹どのと、この幽霊どのをはげましながら、ついにかくのとおり閣下のまえまで乗りつけることに成功しましたわけで、その勇敢なる行動については吾《わ》れながら……」
 と、ピート一等兵は、はなはだ正直でないことをべらべら喋りだして、止めようもない。


   投獄《とうごく》


 リント少将は、さすがに、南極へ派遣されるほどの名将だけあって、早くも、わけを察した。
 少将は、幕僚の参謀たちをふりかえり、
「どうだ、事情は、のみこめたろう。要するに、パイ軍曹とピート一等兵とは、この地底戦車の中にとじこめられ、蒼《あお》くなっていた。そのとき、戦車の中にかくれて、密航していたこの黄いろい幽霊と名のる男が、二人をはげまして、ともかくも、地底戦車を、ここまで、のりあげてきたのだ。そうではないか」
 参謀たちも、このリント少将のことばに、うなずいた。
 少将は、なおも、ことばをついで、
「地底戦車は、一台のこらず、海底にしずんでしまったことと思っていたが、こうして一台でも助かったのは、わ
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