見ても、もうとびかかってくる元気がなかった。
 黄いろい幽霊は、次に、ピート一等兵を、介抱《かいほう》してやった。ピートは、気がつくと、きょろきょろあたりを見まわしたが、
「あれッ、どうしたのだろう。いつの間にやら、こんども生きかえって、おれが助けられるなんて、さっきのは、あれは夢だったかしらん」
 と、けげんな顔。
「どうだ、パイ軍曹にピート一等兵。もう、いい加減に、こりたであろう。反抗するのもいいが、このうえ反抗すると、こんどは、いよいよ生命《いのち》をもらっちまうぞ。ここで、どっちにするか、はっきり返事をしろ」
 黄いろい幽霊は、おごそかなこえでいった。
 パイ軍曹とピート一等兵とは、顔を見合せた。そして、おたがいに、うなずきあった。
(どうだ、こううるさくては、かなわんから、降参してしまおうじゃないか。せめて、われわれが地上に出られるまで……)
(へい、大賛成です!)
 二人は、そんな風に、早いところ、眼と眼とで、相談をしてしまった。
「ええ、黄いろい幽霊どのに申上げます。以後両人は、貴殿《きでん》を、絶対に上官だと思い、服従いたします。その代り、貴殿のお力をもちまして、どうか
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