一等兵は、地底戦車のエンジンをぴたりととめ、よっこらさと、座席から下りてきた。
「軍曹どの。もう、自分に対し、勲章《くんしょう》でも、下さるのですか」
「ばかをいえ。もし、このままうまく地上にでられることがあったら、お前を銃殺するよう、上官に申請してやる」
「じょ、冗談を……」
「いや、ほんとだ。貴様は、じつに、けしからん奴だぞ。この地底戦車内において、指揮官たるおれの眼をごま化し、貴重なる食料品を無断で食べてしまうなどということが、許せると思うか」
「はあ、――」
ピート一等兵は、眼を白黒している。さては、パイ軍曹、自分が林檎をしっけいしたことを感づいたな。
「軍曹どの。自分は、幽霊の林檎なんか、たべないであります」
そんなことが知れたら、たいへんである。ほんとに、銃殺されるかもしれない。食い物のうらみというのは、おそろしいから……。
「なにィ。まだ白を切っているか。よォし、では、さっきの林檎は、食べないことにしておこう」
パイ軍曹は、眼をぎょろりと光らせ、にやりと笑い、
「気をつけ!」
ピート一等兵は、気をつけをする。
「一歩前へ! 口を大きくひらけ!」
「ええッ」
仕方
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