かしそれは帆村の手に渡った。
「ああ危かった。これが例の猛毒ケリヤムグインらしい。これをこの部屋で煙草でも交ぜて燃されるものなら、この人と一緒にわれわれも一緒に[#「この人と一緒にわれわれも一緒に」はママ]無理心中というわけだ。おお、あぶなかった」
警官たちは目をぱちくり。
「すると――すると当人の持っている煙草もみんな危険物なんですね」
「そうです。煙草もみんな押収しておかれたがいいでしょう」
このとき亀之介の手首には、手錠がかかった。彼は椅子にどっかと尻を据え、自由な方の手で、自分の頭を抱いた。
呪わしき人々
事件は解決したのだ。亀之介は、鶴彌殺しの犯人容疑者として本式に拘引された。それから取調べによって彼の犯行たることは十分確実となった。
それはそれとしてこの物語の上では、まだ書き足りないところがあるようだから、それを補足しておきたい。帆村は、長谷戸検事たちと一緒に、お手伝いお末のアパートへ出発しながら、いつの間にか旗田邸に戻っていた。そのわけは、帆村が旗田邸内にトリックを仕掛けておいたので、それにひっかかる相手の様子を見るために、自動車が通りへ出ると間もなく車
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