ニ、黒キ大ナル漂流物アリ、一見島ノ如キモノ漂流シツツアリ。全艦隊ハ直チニ針路ヲ北北東微北ニ転ゼヨ!」それは、流暢なる英語であった。漂流する一見島の如きもの――おお、それこそクロクロ島にちがいない。
そのクロクロ島は、確かに米連の主力艦隊とおぼしき艦隊の間近を漂流しているのである。しかも米連の主力艦隊は、この三角暗礁に、かなり近いところを航行中のようである。ここに息づまるような新事態が発生した!
「オルガ姫、方向探知器を読め。今の無線電話の送信位置は、どこになっているか」
私は、大声で叫んだ。
米連艦隊に遭遇――煙幕《えんまく》の中のクロクロ島
「……只今、艦隊の位置は、わが三角暗礁の東、約七十キロです」
オルガ姫は、すぐさま、米連艦隊の位置を報告した。電波が聞えれば、もうしめたもので、どの地点でその電波を出したかを、計器でちゃんと出すことが出来る。ただ、こうした海底の暗礁の中で、それをやるには、かなりいい受信機をもっていないと駄目である。
「ふーん、約七十キロ、東か。よし、じゃあ、すぐ出かけよう。オルガ姫、魚雷型快速潜水艇の入口をあけておけ」
「はい」
オルガ姫は
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