認された侵入――三角暗礁へ船をつけろ


 再度、私が吾れに戻ったときには、なんという不思議か、私は元の快速潜水艇の中に横たわっていた。
「深度、百五十!」
 オルガ姫の声だ。
 私は夢を見ていたのか。
「おい、オルガ姫。クロクロ島の所在は、どうした」
「はい。まだ、見当りません」
 いつの間にか、スイッチが切りかえられて、操縦その他は、オルガ姫が担当していることが分った。
 夢を見ていたのであろうか。本当に、あれは夢だったか。
 そのとき私は、右掌《みぎて》を、しっかり握っているのに気がついた。
「なんだろう?」
 私は掌を開いた。中から出てきたのは、一枚の折り畳んだ紙片であった。
 私は、その紙片を開いてみた。
「おお、これは……」
 私は、愕然《がくぜん》とした。
「友好的に協力を相談したし。X大使」
 簡単だが、ちゃんと文章が認《したた》めてあった。いつ、誰が、私の掌の中に、この紙片を握らせたのであろうか。しかしこんなものがあれば、さっきからのX大使との押し問答は、夢だとは思われなかった。
 私は、改めて、惑わざるを得なかった。
「オルガ姫、われわれがクロクロ島のあった場所に戻
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