大事です。クロクロ島が、原位置《げんいち》におりません!」
「ええッ!」私は、わが耳を疑った。それが本当なら、一大変事《いちだいへんじ》勃発《ぼっぱつ》である!


   絶望のクロクロ島――名状しがたい大戦慄《だいせんりつ》


 どこへ行ってしまったか、クロクロ島!
「あのとおり堅牢《けんろう》なクロクロ島だ。また、あのとおりすばらしい戦闘力をもったクロクロ島だ。そのクロクロ島が、まるで、煙のように消え去るとは、合点がいかない」
 私の心は、じりじりしてきた。
(よし、このうえはオルガ姫にたよらず、自分の手で捜してみよう)
 私は、スイッチを切りかえると、自ら操縦のハンドルを握った。
 それから私は、透過《とうか》望遠鏡に目をあてた。この透過望遠鏡というのは、一種の電子望遠鏡で水中はもちろん水上であれ空中であれ、すっかり透過されて見え、その視界距離も零距離から五百キロメートルの遠方まで、どこでも手にとるように見えるというすばらしい光学器械である。私は、この透過望遠鏡を目に当てたまま、そこら中をぐるぐる廻った。
 二時間あまりというものを、私は夢中になって、探しまわったのであった。或
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