は、それをクロクロ島の水槽の破損個所へ引いていった。
 工作潜水艇の横腹からは、長い二本の熔接具《ようせつぐ》が伸びていった。オルガ姫は、それを手につかんで、器用に熔接をしていった。
 熔接が終ると、次は、水槽内の水を、艇内の喞筒《ポンプ》でもって、吸い出しにかかった。これは、大して面倒なことではなかった。
 煌々《こうこう》たる水中灯の光を浴びて、クロクロ島の巨体は、やがてしずかに浮き上りはじめた。
 すっかり浮き上ったのは、作業を始めてから、わずか十時間のちのことであった。洋上は、二十三時で、真暗《まっくら》であった。洋上は浪《なみ》しずかで、空には、星がきらきらと瞬《またた》いていた。
 私は、オルガ姫を伴って、水上に浮かびあがった工作潜水艇から、クロクロ島へと、乗りうつった。
 まずクロクロ島の内部へ、いろいろな方法で信号をしてみた。だが、私の予期したように、何等《なんら》の応答もなかった。
 そこで、やむなく、私は、入口の鉄扉《てっぴ》を明けにかかった。いろいろの道具をもってきて、試みてみたが、扉はぴたりと閉ったままで、なかなか開きそうになかった。
 そこで私は、オルガ姫を、
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