び活溌にうごきだした。姫は、巧みに舵器をあやつって、上陸地点を探しはじめた。エンジンの音が、高くなったり低くなったりするのは、しきりに上陸地点を探しているのであった。
 オルガ姫からは、なかなか報告が来なかった。私は、姫が故障になったのではないかと思い、
「おい、オルガ姫、お前は異常がないのか」
 と、訊ねた。
「異常なしです」
「じゃあ、どうしたのか。あれから随分になるのに、まだ上陸地点が見つからないのか」
 私は、自分でも、いらいらしているのが、よくわかった。
「はい。上陸地点が、どこにも見つからないのです。北は樺太《からふと》までいきましたし、南は海南島から小笠原あたりまでいってみました。しかし、どこにも上陸地点は見当りませんのよ」
「それは、おかしいな。じゃあ、日本内地というものが、全然浪の上に出ていないということになるじゃないか」
 私は、そんなことがあってたまるものか、と思った。
 すると姫の答えは、
「いえ、そうなのです。日本のあったところは、すっかり何もなくなっています。有るのはただ洋々たる大海だけなんですわ」
「え、本当かい」
 私は、胆《きも》をつぶした。日本内地の
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