の胸は、早鉦《はやがね》のように鳴りだした。
「オルガ姫。一体これは、どういうわけだろうね」
私は、思わず、こんなことを口走った。
オルガ姫は、それに応えなかった。オルガ姫は人造《じんぞう》人間だから、わけのわからぬことをたずねても、だめである。人間ならば、意見をいうであろうが、彼女には、それができない。
「弱ったなあ、どうすればいいのだ」
私は、潜水艇の中で、われるような頭を抱えて、呻吟《しんぎん》した。
いい考えが浮かばない。不安の影が、ますます濃く、そして大きく拡がっていくのであった。祖国日本が、そのままそっくり、天外にとび去ったのではないかと、妙な錯覚を起したくらいであった。
三十分ばかり、私は、地獄の釜の中で茹《ゆ》でられているような苦しみを経験した。が、その後になって、多少気分がおちついてきたように思った。私はようやく考える力を取戻したのだった。
「そうだ。そのへんに、どこか上陸のできる場所があるはずだ。そこを探して、上へあがってみよう」
私は、オルガ姫に、新しい命令を出した。
「オルガ姫、上陸地点を探して、艇をそこへつけたまえ」
「はい」
艇のエンジンが、再
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