陸地が完全になくなってしまったというのだ。日本内地は、どうしたのであろう。空中へ吹きとんでしまったのか、それとも、海面下に陥没《かんぼつ》してしまったか。
「ああ、陥没! うむ、ひょっとしたら、そんなことがあったかもしれない」
 私は、気がついて、直ぐさま、水中望遠鏡を目にあてた。
 丁度《ちょうど》夜であったので、視界は遠くない。赤外線をこっちから出して、目的物に当ててみるが、充分でない。しかし艇を、あっちへやったり、こっちへやったりしているうちに、ついに海面下に大きな要塞みたいなものが沈んでいるのを発見した。
 それは、たしかにベトンらしいもので出来ていた。天然の岩礁《がんしょう》でない証拠には、色も黄色であったし、そして簡単な幾何学的の曲面をもっていて、人工であることが、すぐわかった。
「おい、オルガ姫。艇の前に今見えている黄色い竜宮城《りゅうぐうじょう》みたいなものがあるが、あの地点はどこかね。つまり、日本の地図から探すと、あそこは、どのへんに当るかね」
「はい、あれは室戸崎《むろとざき》付近です」
「なに、室戸崎だって。すると、四国だな」
 私は、そこに起点を定めた。
「じゃ
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