脳波受信の実験を一時中止することにした。
しかしさしあたり、彼が知りたいと思っていたことは、知ることができたので、こんどは、例の死んだようになっている人造人体を生かす実験にとりかかった。
彼は男性人造人間の頭蓋《ずがい》をひらいて、その中につめてあった人造脳髄を切開《せっかい》して取りだした。
「きれいなんだが、やっぱりこれではだめなのか」
彼は、それをガラス器に入れて、棚《たな》の上においた。
それから彼は、函の中から山形警部を引っぱりだすと、まるで魚を料理するように警部の頭蓋をひらいてその脳髄を取りだし、急いでそれを人造人間の頭の中に押しこんだ。そして手ぎわよく頭蓋を縫《ぬ》ってしまった。このへんの手術の手ぎわはじつにみごとなものだ。
「それから高圧電気で、電撃を加えるのだ」
山形警部の脳を移植した人造人間のからだは電圧電気室にはこび入れられた。
百万ボルトの高圧変圧器のスイッチは入れられ、おそろしい火花が飛んだ。
電撃が、人造人間の上に加えられたが、その結果は失敗だった。どういうわけか、その途中で、人造人間のからだが、ぷすぷす燃えだした。強い電流が、人造人間のからだ
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