ら一同は、また歩きだして、地階へのおり口の方へ向かった。
機械人間は、あいかわらず、やかましい音をたてて一同のうしろからくっついて来る。
はじめは、おもしろがっていた少年たちも、なんだか気味がわるくなってきた。
博士は、歯をくいしばって、地階へ早くおりたいものと、足を床《ゆか》にひきずりながら進んでいく。見るもいたましい姿だった。
階段をおりていった。
幅のひろい階段は螺旋型《らせんけい》にぐるぐるまわっている。
地階へおりることができた。天井の高い広間がつづいていて、各室は明るく照明されていた。しかし、さっきの爆発は、この地階にもある程度の損害をあたえていた。それは、見とおしのできる通路のところへ、部品や鉄枠《てつわく》などが、乱雑《らんざつ》に散らばっているのでそれと分かる。
博士が心配すると思って、少年たちは、壁にぼっかりあいた穴や、こわれた戸棚《とだな》を見ても、あまり大きなおどろきの声を出さないことにした。
目の見えない博士のいうとおりに、地階の中をあっちに歩き、こっちに歩きして、ついに探しているものの前に出ることができた。
「ああ、この機械にちがいないです。
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