戸山君がそのスイッチを切った瞬間だった。
 機体はズシーンというはげしい反動を感じて、ぐらぐらと揺《ゆ》れたのである。
「先生、いまのはいったいなんですか」
「ロケットがとびだした反動だよ。前のスクリーンには何も見えないかね」
 はたして博士のことばどおり、そのスクリーンの上には、うしろからものすごい白煙《はくえん》をはきだして、青空を横切って飛んで行く、砲弾の形をしたロケットがうつったのである。
「さあ、全速力であのロケットを追いかけて、原子ロケット砲で撃墜《げきつい》しよう。わしを助けて、操縦席に坐らせてくれ。それからみんなにここへ来るようにと……」
 博士は血の出るような声を、ふりしぼって叫んだ。


   X号の最期《さいご》


 山形警部と五人の少年は、喜んでこの部屋へかえって来た。そしてX号をのせて飛びだしたロケットを追って、大わらわの活動がはじまったのである。
 一人は電波探知機《でんぱたんちき》でロケットの位置を測定、二人は頭のきずのいたみにうなっている博士を助けてこの航空船の操縦、三人は原子ロケット砲の射撃準備と、攻撃の体制《たいせい》はまったく完了《かんりょう》
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